2weekコンタクトのケアがめんどくさい人へ|大事にしたい3つのポイントとNGケアを視能訓練士夫婦が解説

コンタクトレンズの疑問

「2weekコンタクトのケア、正直めんどくさい……」——そう思っているのは、あなただけじゃありません。疲れて帰って、こすって、すすいで、保存液を入れ替えて。毎日となると、つい手を抜きたくなりますよね。

だから先に結論をお伝えします。ケアは、全部を完璧にやる必要はありません。でも、ここだけは押さえてほしい大事なポイントが3つあります。この記事では、その「大事にしたい3つ」と、「やってしまいがちなNGケア」の両方を紹介します。やることと避けること、セットで押さえていきましょう。

書いているのは、眼科で検査を担当している視能訓練士(CO)の夫婦です。検査室では、コンタクトによる目のトラブルで受診される方を多く見てきました。目にトラブルが起きないように、日々のケアの自己チェックのつもりで読んでみてください。

この記事は特定の商品をおすすめするものではありません。毎日のケアで大事なポイントを整理するための記事です。

先に、大事なお断りです。 この記事は、MPS(1本で洗浄・すすぎ・消毒・保存ができるタイプ。ドラッグストアでよく見かけます)を使っている方に向けて書いています。過酸化水素タイプ(専用ケースに中和錠を入れてつけおきするタイプ。コンセプトワンステップなど)をお使いの方は、洗い方の手順そのものが違います。製品によっては消毒液でこすり洗い・すすぎをしてはいけないものもあるので、この記事の手順ではなく、お使いの製品の説明書に従ってください


まずは基本の流れ。そのなかで大事にしたい3つ

はじめに、MPSを使ったケアの基本の流れを見てみましょう。

  1. 石けんで手を洗う
  2. 外したレンズに液を垂らして、こすり洗い
  3. 液でしっかりすすぐ
  4. 新しい液を満たしたケースで、つけおき消毒(時間は説明書どおり。4時間以上の製品が多いです)
  5. ケースの液は捨てて、洗って乾かす

流れはこの5つだけです。そしてこのなかで、特にしっかりやっておきたいのが、次の3つです。

MPSを使った2weekコンタクトの洗浄・保存で、特に大事にしたいポイントはこの3つ。

  • ① レンズを指でこする「こすり洗い」
  • ② 保存液は毎回、全部を新しく入れ替える
  • ③ ケースは洗って乾かし、定期的に新しくする

※レンズに触れる前に石けんで手を洗うこと、製品の説明書どおりに使うことは大前提です。この3つさえ押さえれば、あれもこれもと手順を増やす必要はありません。

なぜこの3つなのか。省くと目のトラブルのリスクが上がりやすいからです。こすり洗いで汚れを減らし、新しい保存液で消毒・保存し、ケースを清潔に保つ——この3つがケアの土台になります。

妻

「全部ちゃんとやらなきゃ」と気負うと、かえって続かないんですよね。

夫

そう。だから「大事なのはこの3つ」とはっきり決めておく。ここだけはしっかり、それ以外は気楽に、でいいんです。


これは避けたい。やってしまいがちなNGケア4つ

トラブルにつながりやすいのが、次の4つ。「洗わない」「保存液の継ぎ足し」「レンズを水道水で洗う」「ケースの放置」です。検査室でよく出会います。

実はこの4つ、さきほどの「大事な3つ」と裏表の関係です。「洗わない」は①こすり洗いの省略、「継ぎ足し」は②入れ替えの省略、「ケースの放置」は③ケース管理の省略。そして3つに含まれない、もうひとつの大事な注意が「レンズに水道水」です。順番に見ていきます。

コンタクトを洗わないとどうなる?

保存液に浸けるだけで済ませる人は少なくありません。ですが涙のタンパク質や脂はレンズにこびりつき、これを物理的に落とすのがこすり洗いです。MPSは1本でなんでもできる代わりに、消毒力がそれほど強くありません。だからこそ、こすり洗いで汚れと菌を減らしてから消毒する——という組み合わせが前提になっています。汚れが残ると、曇りやゴロゴロ感、感染のリスクにつながります。

保存液の「継ぎ足し」はNG

ケースに残った液に新しい液をつぎ足す——これもよく聞く話です。でも一度使った保存液は、汚れや雑菌を受け止めたあとの液で、消毒する力も落ちています。毎回すべて捨てて入れ替えるのが基本です。

レンズを水道水で洗う・すすぐ

「洗浄液を切らしたから水道水で」。気持ちはわかりますが、これは避けたいケアです。水道水は無菌ではなく、アカントアメーバという微生物が含まれることがあります。ソフトレンズは水を含む素材なので、水道水で洗うと微生物を抱え込むおそれがあり、目に入ると、まれに治りにくい角膜の感染症を起こすことが報告されています。レンズをすすぐのは、水道水ではなく必ず保存液で。

同じ理由で、レンズをつけたまま洗顔したり、プールや海に入ったりするのも避けたいところです。角膜の感染で受診された方から、この2つのお話をうかがうことがあります。

ややこしいのですが、水道水を使ってはいけないのは「レンズ」の話です。レンズを触る前の手洗いは、石けんでよく洗って水道水ですすいでOK。レンズケースも、水道水(流水)で洗って大丈夫です(次の項目で説明します)。

ケースの放置

意外な盲点が、ケースです。何年も同じケースを使う方、本当に多いです。内側は、洗っていても菌の膜(バイオフィルム)ができてきます。使い終わったら残った液は必ず捨てて、流水でケースの内側・外側・フタまで洗い、自然乾燥させてください(清潔な紙の上に、フタを外して伏せておくとよいです)。

そして定期的に新しくすること。交換の目安は製品によって違い、MPSなら「消毒剤1本を使い切るごと=1か月に1個ほど」、過酸化水素タイプの専用ケースなら3か月に1度ほどを目安に案内されています。洗浄液を買い替えるときにケースも一緒に、と決めてしまうとラクです。


化粧をする方へ|コンタクトとお化粧の順番

ケアの話からは少しそれますが、コンタクトとお化粧は順番が大事です。朝は、コンタクトをつけてからメイク。夜は、コンタクトを外してからクレンジング。順番が逆になると、化粧品がレンズについて、曇りや見えにくさの原因になります。

妻

「レンズを触るのは、いつも素顔のとき」と覚えると忘れませんよ。


どうしてもケアが続かないなら、ワンデーという選択肢も

「やっぱり毎日のケアは自分には無理かも」と感じた方へ。ワンデータイプなら、こすり洗いも保存液の入れ替えもケース管理もいりません。ケアが続かず目にトラブルが出るくらいなら、ケアそのものをなくす、という考え方です。

ひとつだけ、ワンデーのルールを。一度目から外したら、そのレンズは再装用せず捨てて、新しいレンズを使ってください。数分外しただけでも、保存液につけておいても、再装用はできません。ワンデーはケアを想定しないで作られたレンズだからです。

ただし目のタイプや度数で向き・不向きがあります。切り替えを考えるときは、自己判断ではなく眼科で相談するのがおすすめです。

夫

ケアが負担で続かないなら、ワンデーに変えたほうが目にはやさしいこともあります。


まとめ:大事な3つを続けて、NGを避ける

MPSを使った2weekコンタクトのケアで、手洗いと説明書どおりの使用を前提に、大事にしたいのはこの3つ。

  • ① こすり洗い
  • ② 保存液は毎回、全部入れ替える
  • ③ ケースは流水で洗って乾かし、定期的に交換

避けたいのは、継ぎ足し・レンズの水道水洗い・ケースの放置。やることは3つ、避けることも忘れずに。

疲れて帰ってきた夜、コンタクトのケアはやっぱりめんどくさいですよね。でも、目にトラブルが起きると、もっとめんどうなことになってしまいます。だからこそ、大事なポイントにしぼって、続けられる形にしておく。今のケアが負担なら、ワンデーへの切り替えという道もあります。

もうひとつだけ。ケアがきちんとできていても、目のトラブルは自覚症状がないまま進むことがあります。「見えているから大丈夫」ではなく、眼科での定期検査もセットにしてください。長く使うタイプのレンズなら、受診のときにレンズも持っていくと、汚れやキズの状態まで見てもらえます。

コンタクトのことで眼科に言いづらさを感じたことがある方は、こちらもどうぞ。

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目の充血・曇り・ゴロゴロ感が気になるとき、ケアに迷うときは、眼科で「今のケアで大丈夫か教えてください」と聞いてみてください。私たち視能訓練士も、あなたの目を一緒に守るためにいます。


参考・一次情報

  • 重安千花・山田昌和「コンタクトレンズによる重篤な眼障害の全国調査より得たこと」臨床眼科76巻9号(2022)
  • 土至田宏「コンタクトレンズ関連疾患」(水道水洗浄・装用したままの洗顔/水泳がアカントアメーバの誘因)
  • クーパービジョン「ソフトコンタクトレンズの正しいケア方法」(眼科医監修・公式動画)ほか、各社の公式ケア情報

※この記事は一般的な情報提供を目的としています。症状や対応には個人差があります。気になる症状があるときは、眼科でご相談ください。

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